大切なご家族やペットを身近に感じられる「遺骨アクセサリー」。最近では様々な素材・デザインのものが登場し、選択肢が増えてきました。
その中でも似ている素材が「ガラス」と「レジン」です。
完成した作品を見ると、どちらも透明感があり、「見た目が似ているなら、どちらでもいいのでは?」「何が違うの?」と感じる方も多いのではないでしょうか。
しかし、見た目は似ていても、素材としての性質や、できること・できないことには大きな違いがあります。
今回は、それぞれのメリット・デメリットを整理しながら、ご自身に合った選び方のヒントをお伝えします。
ガラスとは
ガラスとは、主にケイ砂(けいしゃ)などの原料を高温で溶かし、冷やして固めた素材のことです。透明感があり硬く、太古の昔から器や装飾品など様々なものに使われてきました。高温で成形するという特性上、加工には専門的な技術が必要になります。
レジンとは
レジンとはプラスチックの一種で、樹脂を液体の状態から化学反応によって硬化させた素材のことです。透明で、ガラスのような見た目に仕上がることから、お手軽なハンドメイドアクセサリーに広く使われています。常温で固まる性質を持つため、様々な素材を中に封入しやすいという特徴があります。
ガラスのメリット
経年変化が少なく、長期保存に向いている
ガラスは紫外線による変色や劣化が起こりにくく、長期間美しい状態を保つ素材です。世代を超えて受け継いでいくアクセサリーとしても安心で、長期的に残していきたい方にはガラスが向いています。
1000℃の高温で作るため、カビや湿気を含まない
ガラスは1000℃近い高温で溶かして成形するため、滅菌されて制作の過程でカビや湿気を含まずに完全密封します。完成後の状態も安定しており、べたつきや変色などのトラブルがなく、中のお骨も清潔な状態で保ちます。
遺骨が美しい泡に生まれ変わる
遺骨とガラスが化学反応を起こすと、内部に泡が生まれます。この泡はキラキラと美しく輝きます。その泡の様子は人それぞれに違った表情が出るため、それぞれ唯一無二の作品になります。

ガラスのデメリット
ご遺髪をそのまま入れることができない
ガラスは1000℃近い高温で制作するため、ご遺髪(ペットの毛や人毛)をそのまま封入することはできません。高温に触れると燃えてしまうためです。
ご遺髪を入れる場合は、ご遺髪を灰にします。灰とガラスが化学反応を起こして泡に変身します。ご遺髪はガラスの中で美しい泡に生まれ変わります。これはデメリットではなく、メリットかなと思います。
制作工程に技術が必要で、価格が高くなりやすい
ガラスは熱を加えて加工するため、職人の技術や経験が仕上がりに大きく影響します。手作業による工程が多いため、レジンと比較して価格が高くなる傾向があります。
レジンのメリット
ご遺髪や爪をありのまま封入できる
レジンは常温で硬化するため、ご遺髪やご遺骨、爪などをそのままの形で閉じ込めることができます。生前の姿をありのまま残せるので、「そのままの姿を残したい」という方にとっては、大きな魅力です。
整った形の造形ができる
型に流し込んで造形するため、同じ形を何個でも作ることができ、左右対称など整った形に仕上がります。大量生産の型を使用するため、同じ形のものが製造できます。
制作期間が短く、価格を抑えやすい
ガラスのように高温での加工工程が不要なため、比較的短期間で仕上がり、価格も抑えやすい傾向があります。

レジンのデメリット
経年で変色・劣化する可能性がある
レジンはプラスチックの一種なので、紫外線や時間の経過によって、黄ばみが出たり、素材自体が柔らかく傷が付くことがあります。保管方法に気を付けていても黄ばんでしまうので、注意が必要です。
透明感や輝きはガラスに比べて控えめ
レジンも透明な素材ですが、ガラス特有の深みのある輝きや透明感とは、また違った印象になります。
遺骨アクセサリー ガラスとレジンの比較表
| ガラス | レジン | |
|---|---|---|
| 素材 | ケイ砂などを高温で溶かして固めたもの | 樹脂を硬化させたもの(プラスチックの一種) |
| 製法 | 高温で溶かして成形 | 常温で硬化 |
| 製法の特徴 | 1000℃で製造するためカビや湿気を含まない | 遺髪や爪をありのまま残せる |
| 遺髪の封入 | 遺髪が泡となって美しく生まれ変わる | 生前の姿で封入ができる |
| 遺骨の封入 | お骨から美しい泡が出てキラキラ輝く | そのままの姿で入る |
| 透明感・輝き | 高い | ガラスに比べると控えめ |
| 経年変化 | 非常に少なく、長期保存に向いている | 黄ばみや傷が気になる |
| 価格 | 高くなりやすい | 抑えやすい |
見た目が似ていても、選ぶ基準は「素材の性質」
このように、完成品の見た目だけでは判断しづらいガラスとレジンですが、
- 高温で作るか、常温で固めるか
- カビや湿気を含むかどうか
- ご遺髪や遺骨をどのような形で残せるか
- 経年でどう変化していくか
- 価格
といった「制作方法」や「素材としての性質」に注目すると、それぞれの違いがはっきり見えてきます。

まとめ - どちらを選ぶかは「何を大切にしたいか」で決まる
ガラスとレジン、どちらが優れているということではなく、「何を一番大切にしたいか」によって選び方が変わってきます。
お手軽に、遺骨やご遺髪をそのままの形で残したい → レジンが向いている
カビや湿気の心配なく、透明感のある美しさや長期的な保存を重視したい → ガラスが向いている
見た目だけでは、ガラスなのかレジンなのか分かりにくいこともあります。気になる場合は、お店に直接確認してみることをおすすめします。
ふふ工房の作品は、高度な技術と経験を持ったガラス作家が、愛を込めて大切に制作した遺骨アクセサリーとオブジェです。
見た目が似ているからこそ、素材の特性を知った上で選んでいただくことが、後悔のない選択につながります。大切な存在をどのような形で身近に残したいか。素材選びの参考になれば幸いです。
2026年6月12日
